定期更新型ネットゲーム「Ikki Fantasy」「Sicx Lives」「Flase Island」と「Seven Devils」、「The Golden Lore」の記録です。
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A:2日目
「ん……相変わらず不味いなぁ」
木の上でミニットは呟いた。
食べているのは、そこらへんになっている木の実。
~否定の世界:アンジニティ~
そこにミニットという名の冥使は追放されていた。
冥使、すなわち、冥界の使い。
ある分断世界では、輪廻が行われている。
命が終われば、その魂が冥使によって冥界に運ばれる。
冥界の王が命界の王に魂を運ぶ。
天界の王はそれを新たな魂にする。
新たな魂は、天使に運ばれ、新たな命となる。
その繰り返し。
冥使も天使も、ただの魂の運び手。
だが、その仲はかなり悪かった。
ただし、それを表にさらけ出す者はいなかったのだが…
ミニットは、天使が嫌いだった。
どうしようもなく、嫌いだった。
理由はわからない。
冥界の王に作り出されたその瞬間から嫌いで、
虎視眈々と彼らを殲滅しようと思っていた。
穏やかそうな人格という仮面を被って。
実際ミニットは、穏やかな男であった。
他の冥使にも、運ぶ魂にも優しく接した。
それは偽りの姿じゃない――後日、彼が言った言葉である。
しかし。
ある天使が攻めてきたとき、ミニットは戸惑う他の冥使たちをよそに、
彼女を迎撃した。
そして、謝る天使の部下たちも惨殺したのだ。
その罪を問われ、今、この地に流されている。
「退屈だな…おや」
下を見下ろせば、人々が集まってなにか噂をしている。
「ふうん…」
どうやら、この世界から脱出できる手段ができたやもしれないという情報が
入ってきたようだ。
しかし、ミニットの心にはあまり響かなかった。
なぜなら、どうせ脱出したところで、元の地位には帰れないのだから。
しかし、ころんと寝返りをうったところでひとつ、案が頭に浮かんだ。
これからこの世界はさらに混乱するだろう。
そこで秩序を生み出せば、その功績を認められて、元の地位に戻れるかもしれない。
――“トリ”を狩りたい。
本能がそう告げる。
元の地位に戻って、長く長く長く長く仮面を被り続ければ、
チャンスは巡ってくるかもしれない。
ならば、この世界でどう秩序を生み出すか考えるだけだ。
「秩序、ねぇ…」
あまりにも漠然としている。
なにかヒントはないものかと、再び人々の声に耳を傾けると、
人々が旅立つにあたり、困るものがあると、ミニットは知ることができた。
水。
それさえこの地には無いのだ。
「だったら、提供してあげよう――簡単なことだね」
それがどれだけ難しいことか、ヒトではないミニットには、
まだわからぬことであった。
木の上でミニットは呟いた。
食べているのは、そこらへんになっている木の実。
~否定の世界:アンジニティ~
そこにミニットという名の冥使は追放されていた。
冥使、すなわち、冥界の使い。
ある分断世界では、輪廻が行われている。
命が終われば、その魂が冥使によって冥界に運ばれる。
冥界の王が命界の王に魂を運ぶ。
天界の王はそれを新たな魂にする。
新たな魂は、天使に運ばれ、新たな命となる。
その繰り返し。
冥使も天使も、ただの魂の運び手。
だが、その仲はかなり悪かった。
ただし、それを表にさらけ出す者はいなかったのだが…
ミニットは、天使が嫌いだった。
どうしようもなく、嫌いだった。
理由はわからない。
冥界の王に作り出されたその瞬間から嫌いで、
虎視眈々と彼らを殲滅しようと思っていた。
穏やかそうな人格という仮面を被って。
実際ミニットは、穏やかな男であった。
他の冥使にも、運ぶ魂にも優しく接した。
それは偽りの姿じゃない――後日、彼が言った言葉である。
しかし。
ある天使が攻めてきたとき、ミニットは戸惑う他の冥使たちをよそに、
彼女を迎撃した。
そして、謝る天使の部下たちも惨殺したのだ。
その罪を問われ、今、この地に流されている。
「退屈だな…おや」
下を見下ろせば、人々が集まってなにか噂をしている。
「ふうん…」
どうやら、この世界から脱出できる手段ができたやもしれないという情報が
入ってきたようだ。
しかし、ミニットの心にはあまり響かなかった。
なぜなら、どうせ脱出したところで、元の地位には帰れないのだから。
しかし、ころんと寝返りをうったところでひとつ、案が頭に浮かんだ。
これからこの世界はさらに混乱するだろう。
そこで秩序を生み出せば、その功績を認められて、元の地位に戻れるかもしれない。
――“トリ”を狩りたい。
本能がそう告げる。
元の地位に戻って、長く長く長く長く仮面を被り続ければ、
チャンスは巡ってくるかもしれない。
ならば、この世界でどう秩序を生み出すか考えるだけだ。
「秩序、ねぇ…」
あまりにも漠然としている。
なにかヒントはないものかと、再び人々の声に耳を傾けると、
人々が旅立つにあたり、困るものがあると、ミニットは知ることができた。
水。
それさえこの地には無いのだ。
「だったら、提供してあげよう――簡単なことだね」
それがどれだけ難しいことか、ヒトではないミニットには、
まだわからぬことであった。
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