探索50日目

生きとし生けるもの
そこには必ず光と闇がある
私は光になろうとし、結果、闇しか見えなくなった

全ての闇の下僕
体に血を宿すもの
体に地を宿すもの
集え
我の元に

探索47日目

目が覚めた。
私を眠らせたふざけた兄上の姿はない。

…？

体の異変にすぐ気がつく。

視線が高い。
魔力があふれ出ているのを自覚する。
ヒトのものではない下半身。

これは。

とにもかくにも下半身をヒトのものに変えて、立ち上がる。
光が力に変換されるのもわかる。

蘇った。
そう確信した。

探索46日目

やっほー、飛翔だよ。
カルはいまとても気持ち良さそうに寝ている。
だから今のうちにカルをくすぐってみよー！

…じゃなかったーや。

カルの過去を暴露してあげるね。

カルはもともと、人間で、邪悪な意思が乗っ取っていた怪物に
食べられてしまったんだ。
それなのに根性で自分がソレを乗っ取って、今に至るんだよ。
ただ、邪悪な意思に引っ張られていたのかな、
悪いこといっぱいして、ついに秩序平定委員会の人の怒りを受けて
氷漬けにされたんだ。

だけどまた根性で氷から脱出して、悪いことをはじめた。
秩序平定委員会の人は、脱出させたのは人間だから
知らないと無視を決め込むし大ピーンチ！

そこに現れた勇者サマがカルを退治して、
カルは小さくなっちゃったというわけなのさ。

だからカルは元のサイズに戻りたいんだね。
だからボクが戻してあげようと思ってるんだよね。

ア。
それはカルにはナイショだよ！

探索45日目

「カル、最近疲れてるでしょ」
兄上が言いました。

「そんなことないですよ～」
と答えたものの、体がおかしいのは事実で
でもそんな弱みを見せるわけにはいかなくて。

「ねーむれーねーむれー
ボク～のぱわーでねーむれー」
「ちょ、ちょっと待ってください！」
必死の抵抗もむなしく、兄上に強制的に眠らされました。

・
・
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「おやすみ、カル。
しばらく日記はボクがつけてあげるから」

探索44日目

日々の生活に一生懸命で、すっかり忘れていました。

宝玉を集めて、力をすこしでもつけたい。
それが私の望みです。

しかし、私から力を奪った者。
それが止めに来ないということは、
宝玉では私の願いは叶わないのでしょうか。