定期更新型ネットゲーム「Ikki Fantasy」「Sicx Lives」「Flase Island」と「Seven Devils」、「The Golden Lore」の記録です。
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探索28日目
ボクはシャル。
ボクはシャル・ウェスター・ヨタ・スカイ。
――そして、アンジャスティス。
普通の人間じゃないんだ。
むしろ力あるものなんだ。
力を振るうときは気をつけなくちゃいけないんだ。
そんな存在なんだ。
なのに。
ボクをいつしか支配する意識がある。
いや、それこそがボク?
わからない。わからないよ。
-------------
「お前さ、どうして街中にいるときは人間のフリをしてるわけ?」
オルドビスがボクに尋ねる。
そう、ボクは街中にいるときは『風波飛翔』と名乗っている。
そして『不正義教』を布教している。
つまり、自分で自分を布教しているんだ。別人のフリをして。
滑稽なことだけど、なぜかみんなはそこをツッコまない。
なんでだろう。
そしてボクは、どうしてそんな滑稽なことをしているんだろう。
「おい、聞いてるか?」
オルドビスの声。
そうだよね。ボク、よく人の話、聞いてないもん。
「聞いてるよ~。ただどうしてか、よくわからなかったから考えてただけ」
「お前がわからないなら、俺は余計にわからん」
ボクは、解釈を彼に求めたのだろうか? そんなつもりは無かったんだけどなー。
「ただわかることはね、街にいるボクはただの人間だよ。
オルドビスには敵わない、ひしょー、なの」
「ほぅ…」
オルドビスの顔に影が落ちる。
「ならそのうちに邪心教本部を燃やしてやろうか」
ボクは全身の血が凍って、それから一気に頭に上った。
「やめて! お願いやめて!」
懇願する。
するとオルドビスはにやりと笑って
「ふぅん…嫌がることをするってこんなに楽しいものなんだな」
と言った。
そりゃさ、ボクの趣味はオルドビスに嫌がらせすることだよ?
でもこんなところまでボクに似なくてもさぁ…
あ、オルドビスはね、ボクが卵から育てた子なんだー。
いや、それどころじゃなかった。
邪心教本部が燃やされるのはホントに困る。
あそこにはボクなんかを頼ってきてくれるヒトや、
ボクを信じてくれるヒトが生活しているところなんだ。
それに、あそこには…
『オモイデ』があるんだ。なにがなんでも守らなくちゃ。
「もう、オルドビスったら。そんなことしたら、ボク、オルドビスに
一生付いてまわっちゃうゾ☆」
「憑く、の間違いだろ。第一しなくてもお前、憑いてくる気だろ」
超必死なのを隠して、ボクは言ってみる。
オルドビスは冷ややかにツッこんできた。その言葉からすれば、
どうせ同じならやってしまえ、とも受け取れなくもないけど、
ぷいとそっぽを向いて、冷めた目に戻っていたからダイジョウブだと思う。
「うん! だってオルドビス、かわいいもん!」
そう言って、スキンシップしようとしたら、鎌で刺された。
「ギャン!」
「見苦しい…」
そう言ってオルドビスは立ち去っていく。どこ行くの~?
というボクの問いも無視して。
ひとりになったボクは、自分の部屋に帰る。
そこのイスに腰掛けて、脚をプラプラさせながら続きを考える。
「ねえ飛翔。キミは一体なんなの?」
声に出して聞いてみた。
答えはもちろん無い、だって飛翔はボクだもの。
飛翔はボク。
そのことすら、本当はよくわからない。
ゆっくり考えることにする。客観的に。
主体で考えると、ボクはボクでボクとはこうで…というボクループに
なってしまいそうだから。
飛翔は、アンジャスティスが人間を試すために人間の赤子に化けた姿。
もちろんアンジャスティスがいなくなると困るため、力だけを分離し、
邪悪な力を吸収する存在としていた。
それから飛翔は19年間、幽閉に近い状態で成長する。
そして最後に、アンジャスティスを崇める者たちの手で殺された。
そこもアンジャスティスの想定範囲内。
あとは元の状態に戻り、アンジャスティスがまた世界で邪悪な力を吸収するだけの
生活に戻るはずだった。
しかし、想定外の出来事が起こる。
飛翔は死んだはずなのに、アンジャスティスに戻らず、
異世界に飛ばされてしまったのだ。
人間:風波飛翔として。力も無く。
しかしアンジャスティスとしての自覚や記憶や心は持っていた。
だからいつか世界に戻れれば問題は無い。はずだった。
だが、飛翔は変わっていく。
そこに住む人々と接するにつれ、今まで持っていなかった感情を次々と習得した。
人にはあまり近づかなかったのに、気がつけば環の中にいた。
起こる事件に自ら足をつっこみまくった。
人々のため、毎日歩きながら、アンジャスティスの布教をし、邪悪な力を吸収した。
布教の中で、負の感情の回収を拒まれ、心の底から驚いたこともあった。
死にそうな人を助けるために走り回った。
壊れてしまいそうな関係を守るため、毎日のように足を運んだりもした。
たくさん話した。
知らないことがいっぱいあることを思い知った。
その延長上で、恋もした。
そうして、風波飛翔とアンジャスティスは乖離を始めていた。
しかし、その世界から戻ったとき、アンジャスティスは本来の状態に戻った。
つまり、飛翔は消えた。
消えたはずだ。
しかし、アンジャスティスはそこでの出来事を自分の体験だと思っている。
つまり、アンジャスティスは飛翔に支配されてしまったのではないか?
「ふにー」
一度、思考を止める。
「もう! 難しすぎてボクわかんない~!」
足をじたばたと動かす。
「待て落ち着こう。一度に考えると脳みそがとろけて
ヨーグルトになってしまいそうだ」
独り言を呟きながら、部屋の冷蔵庫の戸を開き、作り溜めてある青汁を取り出す。
グラスになみなみと注ぎ、手を合わせてイタダキマスの挨拶をすると、
ぐっと飲み干した。
「うまーい!」
嬉しくて声を出す。
青汁は大好きなのでおいしいと感じるのはいつものことだったが、
今日はなお一層美味しく感じる。
なぜだろう? 考えてからあることに気がついて驚いた。
「ボ、ボク…泣いてた?!」
慌てて目元を拭う。そして机の引き出しから鏡を取り出し、
自分の顔をしげしげと見た。
「目が白ウサギさんだー」
あははっ。
自分の無意識下の行動がおかしくて、笑いを漏らす。
「そうだよ。やっぱりあそこの生活は、『ボク』の大切な、大切な、
『オモイデ』。」
そう再認識するように、ゆっくりと、噛み締めて言う。
「よーし、がんばっちゃうぞ! ボクが一体なんなのか、
はっきりさせちゃうんだもんね!」
気合を入れて、ベッドにダイビングした。
思い出してみれば、もともと自分がアンジャスティス=邪悪な存在となったのは、
兄弟喧嘩が発端だった。
シャルの本当の兄弟たちは、それぞれが属性と方角を司る竜。
そして、あるときある世界に腰を下ろし、そこを護っていた。
しかし、世界の人々が生み出す負の感情に嫌気がさした者がいた。
そして彼は言った。
「負の感情が世界を汚している。その原因は人々の自由な考え方だ。
よってそれを規制し、正の感情だけを持つように指導する」
それにコンマ0.1秒以下で反対したのがシャルだった。
「人が自由に考えるから面白いんじゃん!」
と。
考えを規制されている不自然な状態が、いいとはどうしても思えなかったのだ。
そして口論の末、自分が負の感情によって世界が汚れないよう、
それを回収する役をすることになった。
そして次第に白銀だった体は灰色へ変わり、考え方も変わっていってしまったのだ。
「そうだよ」
思い出した。
「ボクはヒトが好きで。自由な考え方が好きで、羨ましくて。
ヒトになりたいとすら思ったことがあったんじゃないか」
そしてその願いはアンジャスティスとなり、忘れてしまったころ
叶った夢だったのだ。
「そっかぁ…」
つまり、飛翔はシャルの願いだった、「人間のボク」だったのだ。
それを体験して、人々の中で生きて、たくさんのものをもらって。
「飛翔はウェスター=ヨタ=スカイだったんだ。だから元のアンジャスティスに
戻っても、飛翔としての意思と記憶のほうが強かったんだ」
なーんだ。
謎が解けて、口元が自然に緩む。
自由を愛したウェスター=ヨタ=スカイ。それが一番最初の自分なのだから、
自由だった世界にいたときのことが全ての原動力になっていてもおかしくない。
そして人間の自分が好きだから、普段は人間並みに力を落として、
人間だったときの名前を名乗っているのだ。
「だけど、ボクは力ある存在。守護することを義務付けられた存在。
だからいつも飛翔でいるわけにはいかないんだ」
守護することはもう、嫌ではない。
大好きな、人たちを、護る、ということだから。
ボクはシャル・ウェスター・ヨタ・スカイ。
――そして、アンジャスティス。
普通の人間じゃないんだ。
むしろ力あるものなんだ。
力を振るうときは気をつけなくちゃいけないんだ。
そんな存在なんだ。
なのに。
ボクをいつしか支配する意識がある。
いや、それこそがボク?
わからない。わからないよ。
-------------
「お前さ、どうして街中にいるときは人間のフリをしてるわけ?」
オルドビスがボクに尋ねる。
そう、ボクは街中にいるときは『風波飛翔』と名乗っている。
そして『不正義教』を布教している。
つまり、自分で自分を布教しているんだ。別人のフリをして。
滑稽なことだけど、なぜかみんなはそこをツッコまない。
なんでだろう。
そしてボクは、どうしてそんな滑稽なことをしているんだろう。
「おい、聞いてるか?」
オルドビスの声。
そうだよね。ボク、よく人の話、聞いてないもん。
「聞いてるよ~。ただどうしてか、よくわからなかったから考えてただけ」
「お前がわからないなら、俺は余計にわからん」
ボクは、解釈を彼に求めたのだろうか? そんなつもりは無かったんだけどなー。
「ただわかることはね、街にいるボクはただの人間だよ。
オルドビスには敵わない、ひしょー、なの」
「ほぅ…」
オルドビスの顔に影が落ちる。
「ならそのうちに邪心教本部を燃やしてやろうか」
ボクは全身の血が凍って、それから一気に頭に上った。
「やめて! お願いやめて!」
懇願する。
するとオルドビスはにやりと笑って
「ふぅん…嫌がることをするってこんなに楽しいものなんだな」
と言った。
そりゃさ、ボクの趣味はオルドビスに嫌がらせすることだよ?
でもこんなところまでボクに似なくてもさぁ…
あ、オルドビスはね、ボクが卵から育てた子なんだー。
いや、それどころじゃなかった。
邪心教本部が燃やされるのはホントに困る。
あそこにはボクなんかを頼ってきてくれるヒトや、
ボクを信じてくれるヒトが生活しているところなんだ。
それに、あそこには…
『オモイデ』があるんだ。なにがなんでも守らなくちゃ。
「もう、オルドビスったら。そんなことしたら、ボク、オルドビスに
一生付いてまわっちゃうゾ☆」
「憑く、の間違いだろ。第一しなくてもお前、憑いてくる気だろ」
超必死なのを隠して、ボクは言ってみる。
オルドビスは冷ややかにツッこんできた。その言葉からすれば、
どうせ同じならやってしまえ、とも受け取れなくもないけど、
ぷいとそっぽを向いて、冷めた目に戻っていたからダイジョウブだと思う。
「うん! だってオルドビス、かわいいもん!」
そう言って、スキンシップしようとしたら、鎌で刺された。
「ギャン!」
「見苦しい…」
そう言ってオルドビスは立ち去っていく。どこ行くの~?
というボクの問いも無視して。
ひとりになったボクは、自分の部屋に帰る。
そこのイスに腰掛けて、脚をプラプラさせながら続きを考える。
「ねえ飛翔。キミは一体なんなの?」
声に出して聞いてみた。
答えはもちろん無い、だって飛翔はボクだもの。
飛翔はボク。
そのことすら、本当はよくわからない。
ゆっくり考えることにする。客観的に。
主体で考えると、ボクはボクでボクとはこうで…というボクループに
なってしまいそうだから。
飛翔は、アンジャスティスが人間を試すために人間の赤子に化けた姿。
もちろんアンジャスティスがいなくなると困るため、力だけを分離し、
邪悪な力を吸収する存在としていた。
それから飛翔は19年間、幽閉に近い状態で成長する。
そして最後に、アンジャスティスを崇める者たちの手で殺された。
そこもアンジャスティスの想定範囲内。
あとは元の状態に戻り、アンジャスティスがまた世界で邪悪な力を吸収するだけの
生活に戻るはずだった。
しかし、想定外の出来事が起こる。
飛翔は死んだはずなのに、アンジャスティスに戻らず、
異世界に飛ばされてしまったのだ。
人間:風波飛翔として。力も無く。
しかしアンジャスティスとしての自覚や記憶や心は持っていた。
だからいつか世界に戻れれば問題は無い。はずだった。
だが、飛翔は変わっていく。
そこに住む人々と接するにつれ、今まで持っていなかった感情を次々と習得した。
人にはあまり近づかなかったのに、気がつけば環の中にいた。
起こる事件に自ら足をつっこみまくった。
人々のため、毎日歩きながら、アンジャスティスの布教をし、邪悪な力を吸収した。
布教の中で、負の感情の回収を拒まれ、心の底から驚いたこともあった。
死にそうな人を助けるために走り回った。
壊れてしまいそうな関係を守るため、毎日のように足を運んだりもした。
たくさん話した。
知らないことがいっぱいあることを思い知った。
その延長上で、恋もした。
そうして、風波飛翔とアンジャスティスは乖離を始めていた。
しかし、その世界から戻ったとき、アンジャスティスは本来の状態に戻った。
つまり、飛翔は消えた。
消えたはずだ。
しかし、アンジャスティスはそこでの出来事を自分の体験だと思っている。
つまり、アンジャスティスは飛翔に支配されてしまったのではないか?
「ふにー」
一度、思考を止める。
「もう! 難しすぎてボクわかんない~!」
足をじたばたと動かす。
「待て落ち着こう。一度に考えると脳みそがとろけて
ヨーグルトになってしまいそうだ」
独り言を呟きながら、部屋の冷蔵庫の戸を開き、作り溜めてある青汁を取り出す。
グラスになみなみと注ぎ、手を合わせてイタダキマスの挨拶をすると、
ぐっと飲み干した。
「うまーい!」
嬉しくて声を出す。
青汁は大好きなのでおいしいと感じるのはいつものことだったが、
今日はなお一層美味しく感じる。
なぜだろう? 考えてからあることに気がついて驚いた。
「ボ、ボク…泣いてた?!」
慌てて目元を拭う。そして机の引き出しから鏡を取り出し、
自分の顔をしげしげと見た。
「目が白ウサギさんだー」
あははっ。
自分の無意識下の行動がおかしくて、笑いを漏らす。
「そうだよ。やっぱりあそこの生活は、『ボク』の大切な、大切な、
『オモイデ』。」
そう再認識するように、ゆっくりと、噛み締めて言う。
「よーし、がんばっちゃうぞ! ボクが一体なんなのか、
はっきりさせちゃうんだもんね!」
気合を入れて、ベッドにダイビングした。
思い出してみれば、もともと自分がアンジャスティス=邪悪な存在となったのは、
兄弟喧嘩が発端だった。
シャルの本当の兄弟たちは、それぞれが属性と方角を司る竜。
そして、あるときある世界に腰を下ろし、そこを護っていた。
しかし、世界の人々が生み出す負の感情に嫌気がさした者がいた。
そして彼は言った。
「負の感情が世界を汚している。その原因は人々の自由な考え方だ。
よってそれを規制し、正の感情だけを持つように指導する」
それにコンマ0.1秒以下で反対したのがシャルだった。
「人が自由に考えるから面白いんじゃん!」
と。
考えを規制されている不自然な状態が、いいとはどうしても思えなかったのだ。
そして口論の末、自分が負の感情によって世界が汚れないよう、
それを回収する役をすることになった。
そして次第に白銀だった体は灰色へ変わり、考え方も変わっていってしまったのだ。
「そうだよ」
思い出した。
「ボクはヒトが好きで。自由な考え方が好きで、羨ましくて。
ヒトになりたいとすら思ったことがあったんじゃないか」
そしてその願いはアンジャスティスとなり、忘れてしまったころ
叶った夢だったのだ。
「そっかぁ…」
つまり、飛翔はシャルの願いだった、「人間のボク」だったのだ。
それを体験して、人々の中で生きて、たくさんのものをもらって。
「飛翔はウェスター=ヨタ=スカイだったんだ。だから元のアンジャスティスに
戻っても、飛翔としての意思と記憶のほうが強かったんだ」
なーんだ。
謎が解けて、口元が自然に緩む。
自由を愛したウェスター=ヨタ=スカイ。それが一番最初の自分なのだから、
自由だった世界にいたときのことが全ての原動力になっていてもおかしくない。
そして人間の自分が好きだから、普段は人間並みに力を落として、
人間だったときの名前を名乗っているのだ。
「だけど、ボクは力ある存在。守護することを義務付けられた存在。
だからいつも飛翔でいるわけにはいかないんだ」
守護することはもう、嫌ではない。
大好きな、人たちを、護る、ということだから。
――実はコレ…――
チキレ負けです。
後半部、シャルの出した結論が若干混乱しているので書き直すつもりでした。
早い話が、飛翔もシャルもどっちも自分。
…いや、これでもまだわかりづらいぞ。
とりあえず、今期偽島を始めるときから、いや、その前から
ずーっと悩んでいたことには一応決着がつきました。
また混乱したら、ここ読んで思い出すようにしようと思います。
今日のランキング☆
第24位 1866
がんばっているようです。
1位の混戦っぷりがたまりません。
チキレ負けです。
後半部、シャルの出した結論が若干混乱しているので書き直すつもりでした。
早い話が、飛翔もシャルもどっちも自分。
…いや、これでもまだわかりづらいぞ。
とりあえず、今期偽島を始めるときから、いや、その前から
ずーっと悩んでいたことには一応決着がつきました。
また混乱したら、ここ読んで思い出すようにしようと思います。
今日のランキング☆
第24位 1866
がんばっているようです。
1位の混戦っぷりがたまりません。
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