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定期更新型ネットゲーム「Ikki Fantasy」「Sicx Lives」「Flase Island」と「Seven Devils」、「The Golden Lore」の記録です。

カテゴリー「定期日誌」の記事一覧
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流されて
流されて

残ったのはボクとフェイテルサマだけ

でも 大丈夫

また きっと いつか 会える

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····· 書けなかった日記

幸せは嫌いだと、アンジャスティスは言うんだ。
――嘘つき。

だってアンジャスティスは正義じゃない。
正義の先に、幸せなんてない。
ボクらは、そう思っている。

だからアンジャスティスは嘘つき。

そうしたら、彼は言うんだ。

今の状況を好きと思えるのか?
嘘つき。

むうー。
Jさんの幸せは、ボクの幸せだと思っていた。
でも今は、寂しい。

ほら見たことかと、アンジャスティス「さま」は笑う。
違うもーん!
そういう複雑怪奇な矛盾なのがボクたちじゃないか。
きっとヒトもそうだと思うよー。

そう思いながら、ボクは、Jさんの貸してくれたハンカチで
丁寧に涙をぬぐって、きれいにたたんで、返したんだ。
ボクはJさんの元を去った。
でも、見つかっていた。
そして、あのときと変わらない笑顔で、ボクに話しかけてきてくれた。

だけど。

ボクにはその笑顔がまぶしくて。
まぶしくて。――辛かった。

それは、後ろめたいから。
ボクが目の前の大好きな人をだましていたから。
目の前の大好きな人が大好きなみんなをボクがだましていたから。

笑顔をもらえる資格はないのだと、思った。
だから言った。
ただ資格は無いと言ったって、納得してもらえるとは思えなかったから、
本当のことを。

――ボクが「不正義さま」だったんだよ!

そのあとの、ほんの少しの沈黙が怖かった。
そのあとの、帰ってくるであろう答えよりも、怖かった。

――そうかあ。飛翔君が、“不正義さま”だったんだね。

前言撤回。
Jさんの答えを聞いた瞬間、全身が凍りついた。
わかっていたんだ。
わかっていたのに。
ボクが不正義さまだということは事実。
だけどそれが固定されて、
そして一番知られたくない人に伝わったことを実感してしまったから。

体から力が抜けて、ボクは座り込んでいた。
おかしいよね。凍りついていたはずなのにさ。

そんなボクにJさんは優しく言葉をかけてくれた。
嬉しい言葉だった。
でも…
それしか覚えていないんだ。
嬉しかった、ってことしか。

ボクはそのままぼうっとJさんの顔を見つめ返すばっかりだったよ。
嫉妬。
味はあんまり好きじゃない。ボクはね。
なんていうのかな? オトナの味なんだよ。
複雑でさ、一種の珍味だよこれは。
だからアンジャスティスは好きだと思うんだよね。

ボクが嫉妬心を抱くなんて…考えられなかったな。

はじめて嫉妬心を知ったのは、
そう、恥ずかしながら、食べたことはいくらでもあったけど「知った」というか
「わかった」のは、自分が体験したときがはじめて。
嫉妬先はスライムだったよ。
Jさんが飼ってたスライム。

一緒に!Jさんが作った!カレーを食べているなんてズルいよ!

そのとき、おなかの中になんとも言えないドロっとしたものが生まれたんだ。
ああ、これ、嫉妬じゃん。
そっか。ボク、Jさんのことアイシテたんだ。
嫉妬のおかげでボクは気が付いたんだ…
懐かしいなぁ。

そんなわけで、今のボクは嫉妬のカタマリ。
Jさんと雁竜クンに背を向けて、ボクは早々に撤収した。
「オルドビスー♪」
そう言って、シャルはオルドビスにチビ竜を投げつけた。

「オルドビスー♪」
そう言って、シャルはオルドビスに卵を投げつけた。

「オルドビスー♪」
いつしか、シャルからのプレゼントにうんざりするオルドビスであった。

それくらい、シャルは子供を作っていたのだ。
ヒトが子供を産み、愛情を持って育てるのに対して、
シャルのそれは、魚のようなものである。

しかし、子供たちにはしっかりと竜としての知能があった。
それがある悲劇を生んだこともある。

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「――ッ、私は! 私には! 名前が無いのだぞ。
カパリオム、タンタル、ナトリアス。
名があるお前たちが、憎い!」

現在からみれば、かなり昔のことだ。
シャルがまだ、完全なアンジャスティスだったころ。
生み出された「スカイドラゴン」種の少女がいた。
だがシャルは彼女に名前をつけることなく、放置していた。

彼女は彼女なりに考え、父親に嫌われているからだと思い詰め、
父親が喜ぶことをすれば、振り返ってもらえるという考えに達した。
そして父親が自分を使って世界を滅ぼそうとしていると知ったときは、
喜んで行動を起こした。
父親に喜んでもらえれば、名前がもらえると思って、だ。


それほど子供を追い詰めたにも関わらず、
シャルはそのあとも子供を無意味に作り続けた。
部下にするならまだいい。
ただただ生み出すのだ。
それを、「子を蔑ろにしている」と表現する以外になんとする。

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シャルを変えた女の話を聞かなくてよかったと思うのは、ここにも原因がある。
彼女の思いを理解することなどできないだろう。
彼女の口から聞いて変わったならば、僕はシャルを許さない。
なぜならシャルは不正義の邪心。
愛憎を吸ったことなどいくらでもある。
それなのに理解していなかったことを、今更理解するなど虫が良すぎる。

そう思いながら私は、エリアスの頭の上で、運命の歯車を見続けた。
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