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定期更新型ネットゲーム「Ikki Fantasy」「Sicx Lives」「Flase Island」と「Seven Devils」、「The Golden Lore」の記録です。

カテゴリー「突発小説」の記事一覧
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「そう。ヴァイザの力の欲求は止まったの。
 それは困るわ。
 面白くないじゃない――」

水晶玉を宙に浮かせた少女がつまらなそうに言った。
彼女の周りにも、大量の、水晶玉。
真っ暗な空間の中で、それらはきらり、きらりと光っている。

「仕方ないわね。
 私自らが遊んであげる。
 もちろん、彼らを使ってね」

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泣かないでください

あなたはひとりじゃない


泣かないでください

罪人はあなただけじゃない


どんなときも

どんなときも

あなたのそばにいます


····· 説明

「今度はどこへ行かれるのですか?」
 オメガが尋ねてきた。
これは定型句のようなもので、
私が世界に降り立つときには必ず尋ねてくる。
「これを見ればいい」
 私は招待状を見せた。
すると瞬く間に彼の眉間にしわがよった。
「胡散臭っ…」
 そんな彼に対して、私は笑ってみせた。
「そんなことはどうでもいいんですよ。
たくさん人が集まるんですよ、楽しそうじゃないですか。
財宝なんて、どうでもいいんです。
私にとってのホントのお宝は…ふふっ」

 と、完全に準備万端の状態になった私は伸びをした。
「んー。この体は少しだけ動きやすくなるから嫌いじゃないですね~
で、どうします、オメガ。今回はついてきます?」
 オメガはまだしかめっ面のまま。
たぶん、招待状のことが原因なのではなくて、
私についてくる条件のことで悩んでいるのだと思う。
 世界にいるときは、たいてい私は子供の姿に。
オメガはエレアという動物の姿になるのだ。
エレアは知能が低い生き物なので、
彼のプライドがズタズタになっているのが、見ていてわかる。
「今回は待っていたほうがいいですよ。
遺跡にもぐって探索するようなので、食事にありつける保障は無いです。
どれだけの遺跡かわからないので、いつ戻れるかもわかりませんからね」
 言って、オメガの顔を見れば、なんともいえない表情。
私はひらひらと手を振ると、「いってきます」と告げて、出発した。

 島には直接上陸した。
一般人は船などでここに来るだろうから、怪しまれるかとも思ったが
異世界から来る人もやたらと多くて、問題は無いと思ったからだ。
 とにかく人がたくさんいて、それだけで嬉しくなってしまうから困る。
島の構成などをさっさと頭に入れると、私はある場所へ向かった。
それは、診断施設だ。
 探索者たちは様々な経緯でここに来ているので、
この世界の常識でも、知らないことがあるという者も多いようだ。
それを案内する設備やら、守護者というものの関連設備やらがある。
 1、2の3で常識を把握した私は、
守護者からの守護をいただくことにした。
 女神と魔王のどちらかで悩んだが、
「人畜無害主義」を唱える身、防御の守護を受けられるという女神にした。

 そのあと向かった場所は、通称「遺跡外」。
皆の目的である遺跡の近くにある商店街みたいなもので、
食料や材料が売っていたり、
探索者たちの社交場、依頼などの募集場がある。
 はじめて来た者には、スキル3つと装備も支給しているらしい。
私は、スキルは魔術と火霊と料理を選び、装備は杖と防具をいただいた。
これが失敗の始まりだとも知らず。

 そのあと、近場に腰掛けて、ようやく探索者のルールに目を通した。
そして、愕然とした。
 魔術を学んだことで覚えたスキルは、武器が杖だと使えないのだ。
なんという不覚。
しばらくは力で勝負しないといけないとは…。
 前途多難である。

 こんな調子では危険だと判断した私は、
探索の経験者を探すべく、パーティ募集場へと足を向けた。
 人を憎んで
 人を捨てて
 脅威を与えて
 罰を受けて
 罰を振り切って
 罪を続けて
 開放された

 だが、自分は死を迎えることはなかった。
世界の歯車に取り込まれて、終わらないであろう使命を課せられた。
 逃げたい、そう思ったりもしたが
逃げるということは、すなわち死ぬということで、
それを目前にすると恐怖が湧き、実行することはなかった。

 気まぐれに、人の世界に出かけたこともあった。
しかし、それが終われば再びなにもない日々が戻ってくる。
 ――虚しい。
 なにが虚しいのか、わからないけれど。

 あるとき、出かけた先で妙な招待状を手に入れた。
 財宝が眠る島がある。
その財宝を島から持ち出すためには7つの宝玉を集めねばならないという。
その島への招待状だった。
 財宝も気になったが、強く惹かれたのは、終結するであろう人間のこと。
 さあ、仮面をかぶって祭りへ行こう。
人の生命力の中へ。人の精神力の中へ。
私と言う存在を認識させてくれ。
私と言う存在に力を与えてくれ。
喜びを感じたのは、久しい気がした。

 それは、かつて私に罰を与えた“運命”からの贈り物なのかもしれない。
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