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定期更新型ネットゲーム「Ikki Fantasy」「Sicx Lives」「Flase Island」と「Seven Devils」、「The Golden Lore」の記録です。

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探索46日目
昨日の続きだぜ。

---------------
オレサマとシンは、島の構造を知るべく、島を彷徨った。
よくわかったことは、オレサマたちのいた世界はたくさんある世界の
ほんのひとつにすぎず、ウチじゃあ司と恐れられる存在も、邪心と言われる存在も、
ここにいる限りは本来の力が発揮できないことだった。
しかしシンは言う。ここにいる連中は、運命を懸命に回しているモノばかりだと。
それだけはわかるそうだ。
そして、フェイテルが自由に邪心を呼べるように、シン自身も邪心を呼ぶことが
できることを聞き出した。
けど、それはしない、とシンは言う。
なぜだ、と問えば、私事に巻き込むのはよくない、と言う。
誰かさんとは大違いだな。だけど…その結果コイツだけが傷つくのなら、
その判断は間違っていると思う。その呼び出せる連中がどんな性格なのかは
知らんが、オレサマの知っている邪心のような連中なら、
こいつを守りたいと考えると思うぜ。
そんなオレサマを置いておいて、シンが決めたいことは、
フェイテルとどこで戦うか、ということだそうだ。
この島で戦おうと、元の世界で戦おうと、オレサマの例からいって
あまり変わらない気もする。
しかしシンはなにかに思い当たったようだ。表情も変わらんし、
瞳は虚ろでなにを考えているのかはわかりにくいが、空を見て、
「まてよ」とか言っていたからな!
それで、なにに思い当たったのか聞いたが、教えてくれねーものだから、
肩をつかんでぶんぶん振り回そうとしたが、所詮オレサマはオバケ。
すかすかとあいつの肩に手がさくさく通過するだけだった。
「なんでだよ。なんで教えねーんだよ。オレサマ、協力するって約束しただろうが」
そう言ったが、シンは首を振る。
コイツぅ…オレサマがフェイテルを倒す方法、思いつきやがったな。
でも自分がけじめをつけようとして、それを隠してるんだ。
「運命を見守る奴がいなくなったら、困るだろう? 
他の司の遺志を無駄にするつもりか!」
「それが間違っていた。歪んだ宿命を与えるものがいなくなれば、
運命もヒトが自分で回せるようになる。私の存在意義は無くなるのだ」
「でもわざわざお前がやる必要はねぇ。対応策、見つかったんだろ?!」
するとシンはオレサマをまじまじと見つめた。
「鋭いな。だが、これは私ではないとできないことだ」
「なんだと…」
オレサマはそう返すのがやっとだった。
オレサマと違って、こいつは(たぶん)嘘はつかない。
「じゃあ説明してみろ」
するとふるふるとシンは首を振った。
「巻き込みたくない。それと、お前がガンマに戻ったときにフェイテルに
情報が漏れる危険性がある」
オレサマがガンマに戻る? 疑問が浮かんだ。
「なんだそりゃ。誰がそんなことしてくれンだよ」
「ガンマの主以外に誰ができると思うのだ?」
まさか。カルニアがそんな面倒くさいことやるわけが――と思ってから、
ガンマが消えそうになったときに取ったアイツの行動を思い出す。
己の身を削りながら、泣いていた。
「………。もし戻ったら情報が漏れるのは、
ガンマがフェイテルの支配下だからだよな」
こくり。青い頭が動く。オレサマが口を割るなんてことないとわかっているようだ。
少し嬉しい。
「いつ、ヴァイザがお前を復活させようとするかわからない。
しばらく彼らを追おう」
目的ずれてるぞ。
「いや、フェイテルの動きを観察するために動こうぜ」

それから、オレサマたちはフェイテルを探し回り、遺跡よりも、
出てくるのを待っていたほうがいいと判断した。
そしてついに、遺跡外で見つけた。シンは、見られたかもしれん、と
やけに心配そうにしていたが。
その後は簡単なこと。あの連中が進んでいくのをひょいひょいついて行っただけだ。
そしてカルニアが、オレサマとフェイテルが戦ったところで復活の儀式をやると
聞き、そこに急行する。
別れの言葉をシンにかけたが、あいつはなにも言わなかった。
気を利かせるなんて機能、ついてないんだろうな…
そんなわけでいろいろあったが、オレサマはガンマとして復活した。

---------------
話を現在に戻す。
オレサマたちはカルニアを除いて、合同宿舎にいることが多くなった。
なんでも、カルニアが遺跡外に留まって、製作をひたすらやっているそうだ。
フェイテルが島のルールに基づいて、自分の能力を上げていたが、
ほとんど器用の力にしていたのは、カルニアが金儲けするためだったらしい。
「やっと本領発揮できますよぅ~」
と、奴はご機嫌だから困る。たぶんだが…客、いや遺跡外にいるやつらのデータを
取りまくっているんだろうな。

「がんまー」
合同宿舎の主の妹、プラストスが背中にくっついた。
オレサマの肩にくっついている、『トパーズ』の相棒、ロイと目が合い、
なんか不穏な空気になっている。
「わたしが、ガンマの左肩にくっついて育ったんだよー。どうしてそことるのー」
カルニアに言われて、プラストスと、兄のドリャスを肩にくっつけて『ガンマ』は
2匹…いや2人を育ててきた。甘やかして能力を開花させないように。
結果、ドリャスには独立されてしまったが、カルニアが重要視していたのは
プラストスなのだ。カルニアは元データがあれば、それに変化することができる。
それを利用して、合同宿舎のある世界の、ホリレス達が住む、聖なる庭に
たびたび遊びに行っていたのだ(そこにある聖水が高く売れるんだってよ)。
聖なる庭には強力な結界が張ってあるが、カルニアがそれに触れて、
結界と同じモノになり、堂々と通過しているんだとか。ちと…小気味が悪い。
でもプラストスが成長すると、同化できなくなる結界を張ることができるように
なるそうだ。だから絶対阻止してくださいね! だとさ。
そんなわけで左肩にしばらくプラストスを乗せていたのだが、『トパーズ』の相方、
ロイと再会してから状況は変わった。
『トパーズ』はロイを左肩に乗せていたからだ。
それから1人と1匹はバトルを繰り広げる。やれやれだぜ。
――でも。最初はカルニアの指示で嫌々やっていた子育ても、
気がつけば慣れていた。プラストスに懐かれているのも嫌ではなかった。
オレサマ…プラストスが愛しいと思っているみたいなんだ。バカみたいだろ? 
命令から、ここまで心変わりしてしまうなんてよ。プラストスはオレサマのこと、
親と思っているみたいだし…邪霊とホリレスにそんな関係があるなんてなぁ。
自分のことだが信じらんねぇ。

---------------
「おい」
背中からプラストスを引っぺがしながら、合同宿舎の主サマ、
オルドビスが声をかけてきた。
「最近ペンキはどうしている?」
ペンキ…フェイテルのことを、オルドビスはそう呼ぶ。
「んー。カルニアの金儲け見て楽しんでるみたいだぜ? 
相変わらず何考えているのかわかったもんじゃねえ」
「そうか。奴がここにいないのは助かるからな」
「あのよ」
オレサマは脊髄反射でオルドビスに声をかけていた。
「なんだ」
「なんで、フェイテルのこと、ペンキって呼ぶんだ?」
ほんの興味。ペンキって、どう考えてもあのちょっと臭う色塗る物体しか
思いつかねぇんだ。それとフェイテルにどんな関係があるんだか。
オルドビスは目を閉じた。
「司には翼がある」
「は?」
間抜けな声を出してしまった。
「現在残っている司。フェイテル、デスティニー、ヘル。彼らの翼は全て黒色だ」
「ちょ、ちょっと待て。フェイテルには長い間付き合ってやってるけど、
そんなもん見たこと無いぞ」
オレサマが説明を求めると、オルドビスは淡々と答えてくる。
「司の力は強大だ。その力は翼に込められている。だから普段はリボンらしきものに
変化させているんだ」
ああ、そういえばフェイテルの腰に、やけに長い白いリボンがついていたな。
シンもフードを被っていたから一緒にいるときは目立たなかったが、肩の装飾品が、
長い黒い謎の布だったことを思い出す。
「で? どこらへんがペンキなんだ?」
さらに質問を続けた。
「フェイテルは、黒い翼をペンキで白に染めている」
「……」
オレサマは言葉を失った。呆れて。
「それ…臭くねぇのか?」
そしてズレた質問をしてしまった。
「知るか」
ですよねー。しかしなんでそんなことしているんだろう。
思ったまま聞いてみる。
「大抵の司の翼は白だったと聞く。それに合わせたかったのだろう」
ふーん。
コンプレックス、ってやつだったのかねぇ。
ちょっと気の毒に…なりかけて、普段のアイツを思い出し、やめた。
「んじゃ、オレサマ、街に行ってくらぁ」
ひらひらとオルドビスに手を振って、合同宿舎から出ようとする。
と、そこでまたプラストスが背中にくっついた。
「…まったくしょうがねぇ奴だな」
オレサマはそれだけ言って、くっつけたまま合同宿舎を出た。

オレサマが街でなにをしているのかというと、金稼ぎだ。
冒険者になって討伐する、というのも考えたが、大抵倒してしまうと思うので、
大邪霊のオレサマが片っ端から生態系ぶっ壊すのは大人気ないと、
選択肢からはずした。
そこで今やっているのは、闘技場だ。
これがまたいい。人間でも強いやつはたくさんいるから楽しめるし、
勝つと金はもらえるし。
いつの間にかオレサマは最高ランクの人間と登録されていた。それで、
街中で因縁つけられるのもまたいい。わざわざオレサマを選んでくれる人間がいる。
そう思うと胸が高まる。
だからオレサマは街が大好きだ。
プラストスも一応、オレサマが戦うのが大好きだと理解していて、
相手が現れると、背中から降りる。それをよくからかわれるが、
そうすると自分の心の底から声が聞こえる。
「子守をしているような小僧にやられる悔しさを与えてやろうじゃねぇか」と。
所詮、オレサマ、邪霊ってことよ。

そんな感じで、皆適当に日々の生活を送っていた。
それが、突然崩れるなんて、夢にも思っていなかった。


――そろそろ…――

フェイテルが直接話をしている人たちには、お別れを言わなくてはいけないです。
フェイテルが話す、ということが想定外だったので、ありゃーって感じです。
おまけにちょっと人数多いです…
なんて言えばいいかなぁ?
何事も無いように、普通に会話するという手もあるのですが、
やっぱり、派手にやる予定なので、お別れしたほうがいいと思います。

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粘りますねぇ。
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