定期更新型ネットゲーム「Ikki Fantasy」「Sicx Lives」「Flase Island」と「Seven Devils」、「The Golden Lore」の記録です。
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16日目:笑顔
かなりの時間が経った。
一度少女は目を覚ましたのだが、ロゼが事情を説明し始めたところ、また気絶してしまったのである。
「たぶん…クモって単語がダメなんだろう」
とはヴィテスの弁。
「たまにいるんだ。自分の苦手なものを思い込んで、思い込んで、結果頭の中で苦手意識が凝り固まってしまう人。気絶するレベルは、初めて見たけど」
そんな馬鹿なと思ったロゼが横を見れば、少女とよく似たイヴのコピーが激しく頷いていたので。しぶしぶ納得したというところである。
今度彼女が目を覚ましたときには、うまく言葉を回避して説明しなくてはいけないな、と。
そして、再び少女は目を覚ました。
「……んん」
「大丈夫か?」
体を向けてヴィテスが尋ねると、少女はびくりと体を縮こまらせた。それから、きょろきょろと周りを見回す。
「君を襲っていた奴は、俺たちが撃退しておいた」
無表情のまま言うヴィテスに、ロゼは苦笑した。
「ヴィテスの顔が怖いんじゃないですか?」
「そ、そんな! とんでもないです!」
慌てて否定する少女。それから恐る恐るといった感じで言葉を続けた。
「あ、アレを倒せるなんて、すごいですね…。ありがとうございました」
それからぺこりと頭を下げた。
「どういたしまして」
横からロゼが笑って言えば、同じくヴィテスもにこりと笑って。
そう、にこりと笑って、
「どういたしまして」
と言ったのだった。そのことにロゼは驚いたし、同時に、あることにも驚いた。それは…
「あれ…。お二人、笑顔が似ていますけど、ご兄弟ですか?」
少女がぐるぐるメガネの上から思うくらい、ヴィテスと自分の笑顔が似ていることだった。
一度少女は目を覚ましたのだが、ロゼが事情を説明し始めたところ、また気絶してしまったのである。
「たぶん…クモって単語がダメなんだろう」
とはヴィテスの弁。
「たまにいるんだ。自分の苦手なものを思い込んで、思い込んで、結果頭の中で苦手意識が凝り固まってしまう人。気絶するレベルは、初めて見たけど」
そんな馬鹿なと思ったロゼが横を見れば、少女とよく似たイヴのコピーが激しく頷いていたので。しぶしぶ納得したというところである。
今度彼女が目を覚ましたときには、うまく言葉を回避して説明しなくてはいけないな、と。
そして、再び少女は目を覚ました。
「……んん」
「大丈夫か?」
体を向けてヴィテスが尋ねると、少女はびくりと体を縮こまらせた。それから、きょろきょろと周りを見回す。
「君を襲っていた奴は、俺たちが撃退しておいた」
無表情のまま言うヴィテスに、ロゼは苦笑した。
「ヴィテスの顔が怖いんじゃないですか?」
「そ、そんな! とんでもないです!」
慌てて否定する少女。それから恐る恐るといった感じで言葉を続けた。
「あ、アレを倒せるなんて、すごいですね…。ありがとうございました」
それからぺこりと頭を下げた。
「どういたしまして」
横からロゼが笑って言えば、同じくヴィテスもにこりと笑って。
そう、にこりと笑って、
「どういたしまして」
と言ったのだった。そのことにロゼは驚いたし、同時に、あることにも驚いた。それは…
「あれ…。お二人、笑顔が似ていますけど、ご兄弟ですか?」
少女がぐるぐるメガネの上から思うくらい、ヴィテスと自分の笑顔が似ていることだった。
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