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定期更新型ネットゲーム「Ikki Fantasy」「Sicx Lives」「Flase Island」と「Seven Devils」、「The Golden Lore」の記録です。

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探索41日目
「あ、あそこの方々が、依頼主さんっぽいですねー」
遠くからカルニアの声が聞こえる。
ああ、カルニアがモニターからこちらを見ているのね。
だけど。
「フェイテル様ー、私を連れ出してくださーい。そちらの方々は、
私の新技術、武器強化の依頼を下さった方々なのですよ~」
確かに、そうなのかもしれない。
だけど。
「フェイテル様ってばー!」
「貴方の手に負えないわよ?」
召喚すると同時に、カルニアに言い放つ。
出てきた彼はきょとんとした顔で私を見た。
「そんな意地悪言わないでくださいよ~」

そしてカルニアは、依頼主の少女の武器を強化した。
「いかがでしょうか!」
満足げに言う。声は生き生きとしていて、自分の腕に自信があるのがよくわかる。
『英雄』の彼女が喜ぶ横で、私は口を開いた。
「それで、困っている魔王さん? 見せて御覧なさい」
え、なにを? とカルニアが視線を送ってきたのがわかった。





『魔王』
ヒトでありながらそう名乗る彼に興味を持っていた。
音楽を奏でる者たちにいつも興味を持っていたけれど、
彼と、彼に出会うことになった場にいた中性的な小さい子も面白い。

この魔王は真の意味での魔王なのか。
あるとき、シャルが面白がって彼に会いに行くと言うので、ついていったときから
持つ疑問。困ったことに自分にはその答えがわからなかったのだ。悔しいことに。
(私は“全知”では無いのだから仕方がないわよね)
と、自分を納得させていた。
でも今、それを確かめるチャンスがある。
そして、無謀としか言いようが無い練習試合を申し込んだ。

1対3。おまけに今の自分は能力がヒト以下。
水晶玉の中から、クレームがごうごう聞こえてきたが、無視した。そして言う。
「安心なさい。今日は貴方たちを呼ばないわ」
水晶玉の中から、今度は狼狽や叫びが聞こえてきた。
なにを考えているのか、と。
「フツーの召喚物体じゃ、ますます歯がたたないよ!」
シャルが言う。
「そうだ。お前を誰が回避させていると思うんだ。
誰が剣を振るっていると思うのだ」
私に使われるのを嫌っているエリアスが言う。きっとこの子はお人よしなのだ。
仇のはずの私を気遣うなんて。
「そうですよ~。フェイテル様、負けるのには慣れていらっしゃらないでしょう? 
やめてくださいな。後でお怒りになられても困りますし」
カルニアは言う。そのとおりだ。
相手が、普通の相手なら。





私は、弱すぎた。
(まさかここまでとはね)
確かめる暇も無く、自分は倒れていた。
相手を下に見ていたわけではない。少しの隙ならあると思っていただけ。
そんなもの、無かった。自然と笑みが零れてくる。
『全力で掛かってくるがいい!』
そう言ってくれた、魔王に申し訳ないくらいだ。
私は、ちゃんと全力で行くつもりだったのだけれど。

「フェイテル様~ どういうおつもりだったのですか?! 
いつものように壁を出さないなんて。
か弱いお体では3名の攻撃を耐えられるわけないじゃないですかぁ」
横に転がっている水晶玉から声が聞こえてくる。
くっくっく、と私は笑った。
「――貴様!」
その笑い方で感づいたか、エリアスが厳しい声を出す。
「そうよ」
私は言う。
「私は全力を出すつもりだった。もっとも、この島での私の全力なんて、
たかが知れているでしょうけど」
今の私の姿は、仮初め。ただ、あれを本性と言うには本当の姿と
この姿はあまり変わらないので正しくは無い。
「だが、弱体化している事実はあっても、
本性にまでその影響が出ていないとは限らん!」
エリアスの怒りの声は続く。
「だって知りたかったんですもの。魔王のこと」
ぽつりと私はつぶやいた。
「お前はいつまでも変わらんな。いつもは黙っているくせに、
いつも冷静でいるくせに、興味が絡むと手段を選ばない!」
言っているのはエリアス。
でも、私には、私には――
エリアスの遠い前世だった、我が弟、デスティニーの叫びにしか聞こえなかった。

涙が、零れた。
けれど、顔は笑顔を形作っている。
それがまた滑稽に思えて、さらに涙が溢れるのだった。

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補足説明
・間1.40日目のギュス様の日記参照。
 要約すると、ギュス様の魂の武具、聖棍(トンファー)を
 いろいろやって再生させました。

・間2.ギュス様ご一行との練習試合
 2ターンで終了。
 2ターン目に必殺技を狙っていましたが、その前にSP枯渇を
 喰らってしまいましたとさ。

――まだやってる…――

後日談まで書きました。
強化をカルニアがしたため発生した矛盾点の修正なりー。

今日のランキング。
第17位  2052
おおう。今回は短いのでランク落ちを覚悟していたのですが。

しかし今日の戦闘は酷かった。
なんでHP50%以下で出す技ばかりなの?
それまではただ殴るつもりなの?
ばかなの? しぬの?
というタンデム組んでました。いやだなぁもう。

アナザーライフを優先度高いにしていたけれど、今回出なかった。
HPが0%以下になったら、そればかり連打するはずなのに。
うーん、まだ勉強と訓練が足りないなあ。
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