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定期更新型ネットゲーム「Ikki Fantasy」「Sicx Lives」「Flase Island」と「Seven Devils」、「The Golden Lore」の記録です。

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探索45日目
時は遡って、ガンマが消滅したころの話。

--------------
「ハハッ…実はカルニアより長生きだったオレサマも、ようやく眠れるってか?」
ガンマは魂まで粉々にされ、もう意識も朦朧としていた。
「バラバラなのにまだ意識があるのな。しかも痛くねぇ…
せめてもの情けって奴かぁ?」
乾いた笑い声。
「ひゃはははは。……はは……ハハッ」
すると、自分の発する笑い声でよく聞こえなかったが、
何者かの声が聞こえた気がした。
「単刀直入に聞く」
「…あん?」
笑うのをやめ、声の方向に意識を傾ける。
「フェイテルを倒すのを手伝ってはもらえんか」
「………」
またオレサマを成仏させてくれねー奴がいる。それだけはわかった。
「オレサマにできることなんてなんもねーよ。
現にこうしてやられたところなんだぜ?」
「お前はおそらく、この世で一番あいつを知っている」
淡々と返ってくる応え。
しかしガンマはデジャヴを感じていた。
(この声…どこかで聞いたぞ……)
「時間が無い。第6の世界の邪霊であるお前は、フェイテルの力を強く受ける。
このままではお前を助けることはできん。お前が生きることを望むなら、
第20の世界の魂に変えねばならぬ」
考え事をしながらでも、彼の声はよく聞こえた。
「魂を変える?」
「そうだ、トパーズ=ラシダス。運命の輪から逃れられぬ者よ」
(思い出した…!)
その言葉をきっかけにガンマの意識は過去の記憶を引きずりだすことに成功した。

--------------
「変わったところですね」
銀髪の弱気な野郎が、異質なダンジョンを見回して言う。
「すごいわすごいわ! 私たちの世界にこんなところがあったなんて、大発見よ!
さ、サフィー。冒険の旅にレッツゴー!」
一応ウチのご一行様のリーダー、世間知らずのお姫様が言った。
「おい…ここ、やべぇよ。聖獣の住処より遥かに元素が濃い。
迂闊に突っ込むと、死ぬかもしれねーぜ?」
バカウマ――っと失礼。森の聖獣サマがそう言ってリーダーを止めようとする。
無駄だと思うが。
「私の知っている…マルカブの水晶より、ここに浮かんでいる水晶は
強い力を持っている。見ろ…」
銀翼の女がひらりと飛び、浮かんでいる水晶を持ってきた。
そしてそれをいきなり砕きやがった。
起こる大爆発。
「ちょっ、なにすんのよ!」
お姫様――ピピアルっていうんだが――が言う。
「この水晶に一斉に襲われたら、今の数十倍のダメージだ。
よってここは危険だと私は思うぞ」
銀翼の女、アメジストは淡々と説明した。どうやらピピアルを口で説得するのは
不可能だと短期間で学びやがったんだ。
「むう…」
ピピアルはうなったが、キッと顔を上げて言った。
「それでも冒険するわ。私とサフィー二人でも!」
…この姫さんは、従者のサフィーを自分と一心同体だと思っているから困る。
こういうときに役に立つのが――
「敵意を感じる。ピピアル、俺たちの身は、すでに危険にさらされているようだぞ」
エメラルドというピピアル暴走停止係が言った。
「え?」
姫さんはきょろきょろした。
オレサマも様子を伺う。
ああ、入り口から一本道を多少進んだところに広場があるな。
あそこから確かにこちらへ圧力をかけてきている奴がいた。
すたすたとオレサマはそこへ歩いていくことにする。
「トパーズ、やめておけよ!」
バカウマが言った。
「姫さんが特攻するよりゃマシだって」
オレサマはひらひらと手を振った。

広場に着くと、闇が現れ、その中から青髪の、黒い服を身に纏った少年が現れた。
「トパーズ=ラシダスか。宿命を運命の力で変えた者よ」
「んー」
オレサマは“うっさんくせえなコイツ”という目で相手を見てやる。
小柄なオレサマだが、少年はさらに背が低い。
「私は運命を見守る者。ここは運命を背負う人々全ての意思が留まる場所。
即刻退去を命ずる」
シャー!
後ろから声がした。姫さん…気品もひったくれもないな。
「なんでよ! 入れるようにしておいて、冒険させないなんて、
それなんて横暴?! ちゃんとドア閉めておきなさいよ!」
その叫びが終わると、少年はすっと指をピピアルに向けた。
「!?」
「ピピアル!」
瞬間、かまいたちが起き、ピピアルを襲った。
勘の良さが半端ねぇサフィーがとっさに自分のほうへ彼女を引き寄せたが、
少々間に合わず、ピッと姫さんの腕に傷がついた。
「や… やってくれたわねぇー!」
そして、ピピアルは、魔剣:ハルツゴールヌを引き抜く。
「本来はアンタなんかに使うものじゃないのよ! でも私、アンタを許さない!」
それをちらと見た少年は、ふう、と息をついた。
「その魔剣は魂を喰らう。その影響か。だが」
少年は細身の剣を召喚する。
「そちらの事情など関係ない。ただ私は、警告をし、
それを聞き入れぬ者に制裁を与える、それだけだ」
「制裁…やれるものならやってみなさいよ!」

こうしてバトルが始まった。
闇をまとった少年は詠唱無しでガンガン珠術(こっちの世界で言う魔術だな)を
使ってくる。
こちらは4人がかりだが、全くひるむ様子も無かった。

それを打ち倒したとき、オレサマたちは知る。
少年と同位体の存在が、オレサマたちの世界を混乱させるために、
なんでも願いが叶う宝石を生み出したのだ、と。
その宝石の企みを阻止するため生きてきたオレサマは、
当然、その生み出した同位体とやらも憎んだ。
同位体の名前も聞いた。フェイテルっていうんだぜ?

--------------
「お前、あのときのチビか」
「……そうだ」
声が聞こえなくなってきた。おお、早く決断しないとヤバそうだな。
「わかったよ。昔のよしみで手伝ってやらぁ」
オレサマが言うと、すっと体が軽くなった。
つい、自分の体を見る。
懐かしい緑のマフラーが見えた。
憎らしいオーブが填められた甲冑も見えた。
腰には大量のナイフがぶら下がっている。
体を動かしてみる。
ふわふわと漂い、声の主を探して、その横に着陸してみる。
「なんだ。またオバケかよ」
オレサマは文句を言ってみた。しかし少年はスルー。
「…たく。でもこの質問には答えてもらうぞ。お前、名前なんだ?」
少年がこちらを向いた。が、すぐに目を閉じた。
また無視する気か、と思ったが、それは杞憂で。
「…デスティニー」
ああ、フェイテルが宿命で。こいつは運命だったのか。
「ちと…本名で呼ぶとやばそうだな。なんかあだ名考えねーと」
「本名ではない。もともと我々に名前という概念は無い。
ただ、役割で相手を判別しているだけだ」
いや、それを名前っていうんじゃねーの? とは思ったが、
オレサマは余計なことだと思い、放っておくことにする。
「ならば…シン、と呼んでもらえるか?」
意外な提案にオレサマは驚いた。
「どこからでてきたその名前」
するとデスティニーはどこからかベージュのローブを取り出して羽織ながら言った。
「以前、ヒトの世に言った際、貰った名だ」
そんなことしていたのか。
確か殺し合いしていたときは自分はここの番人だ動かない、って言っていた気が
するんだが。しかし、オレサマの現状に全く関係ないことなんで、追求はやめた。
そしてオレサマは問う。
「で? フェイテルを倒す協力って、具体的になにをすればいいんだ?」
「今、フェイテルがいる、ここのルールと、フェイテルの状態を教えてもらいたい。
わかる範囲で構わない」

--------------
オレサマはフェイテルがこの島のモノにはボコボコにやられることも
少なくないことを伝えた。そのため邪心を行使して、散歩をしていると。
そこでオレサマはこの島でならフェイテルを殺せるかもしれないと試してみたって
わけさ、と言った。
デスティニー…じゃなかった、シンは、
・フェイテルはここでは一般人と変わらない
・しかしある程度の宿命は見れる
・管理している世界のモノの宿命は見ることも、宿命を操ることもできる
と、まとめた。
「あまり参考にならねーな、これ」
オレサマはそう言って、ナイフをプラプラさせた。
シンも考え込んでいた。
「やはり…私が倒すか」
「あン!?」
オレサマは声を上げる。
「お前だって、フェイテルの“私には勝てないわよ”の呪い…いや
宿命の下にいるんだろ?」
こくり。頷く頭。
「そうだ。その宿命があるから、他の司達は滅んでいった」
「なんだってぇ!?」
司というのは、世界が無事に動いているか見守る存在たちだ。
それがいなくなってるというのかよ。
「私のせいでな。フェイテルが、宿命を見守るだけでなく、宿命を
植えつけていることを親しかった司に相談してしまったんだ。
それで、司の頭が動き、フェイテルに勝負を挑んだ」
その結果が全滅かよ。
「クソッ、胸糞が悪いぜ。なんとしてもぶっ殺してやる。その手段があるなら、
オレサマはどんな手も使うぜ」
ぐさり。
ナイフを地面に叩きつけるように投げた。
「他の司達は…運命を守るものがいなくなったら、それこそ不幸な人々が増えると
言って私を戦に連れて行かなかった。その遺志に逆らわないよう、
ずっと私は運命を見守っていた。だが…」
今まで濁っていたシンの瞳に突如力が宿る。
「あのときの決断は間違っていた。私はなんて臆病なんだ。
私は何故、ここまで非力なんだ!」
――エリアスに、聞いた。
自分はデスティニーが捨てた感情の生まれ変わりなのだと。
けどよ。
今のコイツを見て確信した。
感情は捨てれるものじゃない。
オレはシンの手を握り締めて言った。
「決断を間違えたら、やり直せばいいだろうが! 
それは多くのものが帰ってこないんだろうよ。でも放置していればどんどん状況は
悪くなる! お前は臆病じゃない、動き出したんだ、オレはなんでも協力する、
いや、あの女はオレが殺す!」
シンは瞳を見開いてオレを見た。
「お前が…どうやって…」
そこを突っ込まれて返答に詰まるオレ。
「だってよ」
どうしても、コイツにフェイテル殺しはさせたくなかった。
「事情はわかった。でも、フェイテルってお前の姉貴みたいなモンだろ? 
姉殺すことに抵抗は無いのか?」
まだシンはオレを見つめたままだ。
「そりゃよ。あいつは憎い。でも、お前じゃなきゃダメなのか?
お前の力をオレサマに付加するとかなんとかして、代わりにはなれねーのか?」
シンは、長い沈黙のあと、そっと首を振った。
オレサマもただ黙って、その姿を見ていた。


※すいません、昔の日記と矛盾しているところがあると思います。
昔の日記を確認する時間がありませんでした。チキンレーサーなもので。



――チキレとかの問題じゃない――

今回も更新開始が遅かったので、矛盾点を直すべく
過去日記、一生懸命読んでいました。
その結果、過去日記のほうの間違いがどっさり見つかりました。
あと、別人が同じことを言っているのもわかりました。
読んでいたら、あれ、これ前にも読んだぞ…となることうけあいです。
でもキャラたちは他のメンツが言ったことを知らないから間違いではないと思う。
ちょっと直そうかなーと思ったら、チキレは終わっていた。

カルニアの言う「司戦争」について。
・シャルは、カルニアから聞いた
・エリアスは、デスティニーから聞いた
・フォーゼは、カルニアの話を盗み聞きしていた
・フェイテルは、何度か回想している
なので、フェイテルがなにかやらかしたことは、くどいほど伏線になってますね。
それが明かされるのは次々回の予定。
なぜなら今回文字数オーバーでガンマ復活まで書けなかったからです。

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うーん…今回、文字数ギリギリだったんですが、上との差はつくばかりです。
なにを基準に点数出しているんだろう?
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