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定期更新型ネットゲーム「Ikki Fantasy」「Sicx Lives」「Flase Island」と「Seven Devils」、「The Golden Lore」の記録です。

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5日目:人形
<5日目>
兵士とはうって変わって、場の獣たちは早々に退散した。
芋と狼であったし、火が弱点だったのかもしれない。
「さすがに農業の世界。芋が動いているんですね」
ロゼは芋のことを疑問には思わなかった。それどころか、その事実をもさくっと忘れて先へ進みだす。
すると…一つの人形を見つけた。
道端に落ちている割には真新しい、黒髪の少女の人形。
「どなたかの落としものでしょうか…ここに置いておいても、進軍されているかもしれませんし…」
自分が届けるのは難しいかもしれないが、持ち主が滞在している可能性はもっと低い。そう思って拾い上げると、人形はしゃべりだした。
『お願いします。マスターを、助けてください』
ロゼは驚いて、一度人形を落としてしまった。

人形は「イヴのコピー」と名乗った。
持ち主が「イヴスメル」という少女で、彼女に似せて作られたからだそうだ。
イヴスメルは一揆に参加するわけではなく、ある目的(イヴのコピーもその目的は教えてもらえなかったそうだ)のために、メルンテーゼにやってきた。
だが、そこで「ボンバー」と名乗る男に襲われ逃げ出し、イヴのコピーを落としたという。
「ボンバー?」
ロゼが聞き返すと、イヴのコピーはその男の特徴を語った。
「……」
それに対して、ロゼはなにも言わなかった。

イヴのコピーもこの世界ではエンブリオに分類されるらしく、ロゼに協力する代わりにイヴスメルを助けてほしいと言った。
「そう言われても…僕はひとり行動では、ありませんし…」
渋っても、懸命に頼み込んでくるイヴのコピー。やむなくロゼはボンバーと出会ったときはひとりで対峙することを決めたのだった。

ちなみにイヴのコピーは弓矢を使うことができるようだ。
大弓は無理だろうが、彼女に合わせた弓を調達しよう。ロゼはそんなことを思い、仲間の元へ合流した。
そして一行は進行先を変え、川辺へと向かって行ったのだった…。

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さて。
川辺を歩きながら、ロゼはぼんやり昔のことを思いだす。

物心ついたときから、カシーア会に所属していた。
ハイザー学園を、パレドン・ソヌスの力を借りた組織と言いながら、カシーア会もまた、カシーア・ソヌスの力を借りて力を得ようとしていたのである。
しかし、そこでは超能力に目覚めることができず、超能力を身に着けるというのがウリであるハイザー学園に潜入を言い渡された。
敵地の可能性もあるが、超能力に目覚めることができるかもしれないだろう、と説得されたが正直、ただの厄介払いなのはわかっていた。

だが、ロゼは後ろ向きにはならなかった。新たな環境で、別のなにかが得られるかもしれないと前向きに考えた。
それが功を為したのか、ロゼは知力面での才能を発揮し学年1位の成績を常にキープするようになった。
彼はそれを喜び、学年1位の証として瓶底メガネを愛用し始める。
「ガリ勉といえばこれですよねー」
メガネのせいで見えなくなった瞳は、確かに笑っていた。
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