定期更新型ネットゲーム「Ikki Fantasy」「Sicx Lives」「Flase Island」と「Seven Devils」、「The Golden Lore」の記録です。
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探索21日目
ヒュペリウス=L=ディスアークウィンドという子は本当に不思議な子。
はじめて出会ったのは遺跡外。
彼女が奏でる音楽に、私は惹かれて寄っていき、
おそらく初めて自分から声をかけたの。
最初は会話がちぐはぐだったわ。
それはきっと私の世間知らずが原因。
私は自分の世界では全てを知っている存在と呼ばれているのよ。
でも、人と接することは全く無かったの。
人の細かな感情なんて、大量の知識からすれば、本当に小さなもの。
だから知識という枠組みの外。
だからね、例えば、彼女が口にするファン、というものがよくわからなかった。
それでファンのことを聞いてみたわ。
そうしたら彼女は言った、音楽に惹かれたらもうファンなのだと。
それで、喜ばせようと思って、私は最初からファンだったのねと言ったのに、
返ってきたのは寂しそうな反応だったわ。
うまくいかないわね。
話の流れで苦手なものを聞かれたわ。
私は特に苦手なものはないの。知らないだけかもしれないけれど
知らないものを苦手と思うことはないでしょう。
だから考えた末、弟を挙げたわ。
あの子は、私を憎んでいるから。
それだけのことを私はしたから。だから仕方がないことなの。
けれど、彼女は私が弟のことを好きだということを見抜いてきた。
そして想い続ければ気持ちは通じると言った、いえ、言ってくれたの。
不思議な子。
なんだか本当にそんな気がしてしまったのだから。
私の知らないタイプなのか、そう考えたわ。
でも違った。
いたのよ、昔私が住んでいたところに。
真っ直ぐで、なにに対しても真剣で。疑うことを知らない人。
あの子が親しくしていた、司のひとり。
でも私が接したことは無かったわ。
私たちはただの門番。特別なことが無い限り、他の司と話すことは無かったの。
だからあの子が他の司と親しくしていたことで
“あの事件”を“私が起こした”というあの子の解釈は間違ってはいない。
私はただ、あの子を独占したかっただけ。
ただ、それだけ。
-------------
「あ、フェイテルサマがなんか書いてる! めずらしー!」
シャルが言うと、フェイテルはさっさと紙を畳み、隠した。
「なにかななにかな? ねーねー、なに書いていたの? 教えてよー!」
けたたましくフェイテルの横でシャルは声を上げる。
途中で執筆を邪魔されたのだが、フェイテルは嫌な顔をせず、
いつもの笑顔で彼に語りかける。
「日記よ」
するとシャルの目が真ん丸になった。
「日記! それは見ちゃいけないね! でもびっくり! フェイテルサマも
日記書いてたんだ!」
そう言ってくるくる踊る。それも日常の光景。
けれど、次に起きたことは日常の事ではなかった。
「シャルも日記を書いているの?」
フェイテルから、話題が投げられた。
ぴたっ。
シャルの回転が止まる。
そして、彼はゆっくりとフェイテルのほうを向いた。
「ふぇ、フェイテルサマからボクに質問があったよ…明日はなに? 杵が降るの?
臼が降るの?」
以前も同じようなことを言っていた気がする。
しかしその後はいつもどおり。
シャルが妙な反応をしたところで、フェイテルは動じることなく、穏やかな微笑みを
浮かべているのだ。
「うーん。えっと、ねぇ…」
日記を書いているか。
はい、いいえのどちらかしか答えはないのに、シャルは口ごもった。
それだけ動揺したのだ。
「さあ、エリアス。今日からお願いしますよ。私は2軍落ちですから。
シクシクシク…」
「あまり悲しそうではないな」
砂浜に立つ、二つの影。
小さなほうの影――カルニアが泣いた声で言うも、大きなほうの影であるエリアスは
淡々と返してきた。
「悲しいですよ! 働かない、それすなわち、魔力がいただけないって
ことなんですよ!」
カルニアが自然に涙をこぼして訴えかけると、エリアスは驚いたのか
気圧されたのか、身を引いた。
「そ、そうか…」
そう言いながら彼は鞘に収まった剣を大事そうに抱く。
「わかった。この剣で…がんばる…」
それを見たカルニアは体の前で手を合わせると、
「はい♪ がんばってくださいね~」
と、あっという間に笑顔になって言った。
その変わり様に、エリアスはつぶやく。
「やはり泣き真似だったのか」
「違いますっ!」
今度は手を力いっぱい下におろすと、頬を膨らませるカルニア。
「ううむ…」
それに対しどうしたものかと悩んでいるのか、エリアスは目を細め淡々と
相手を見る。
しばしの沈黙。
「と、とにかく」
その口火を切ったのはなんとエリアスのほうだった。
「俺は精一杯戦う。お前も力を尽くせ」
「はーい。フェイテル様が倒れない程度に、私の出番がある程度に、
がんばってくださいね♪」
「無理難題を言う…」
カルニアのぶりっ子な笑顔に対しそうつぶやくと、エリアスは黒いマントを翻し、
カルニアの元を去っていく。
「あ。あーあ。まあいいですか。時間になれば、フェイテル様が
呼んでくださいますものね」
そう言って、カルニアも次元を切り裂くと、そこに飛び込んだ。
誰もいなくなった砂浜。
そこに、流れる、小さな、歌声…
海だけが、それを、聞いていた。
はじめて出会ったのは遺跡外。
彼女が奏でる音楽に、私は惹かれて寄っていき、
おそらく初めて自分から声をかけたの。
最初は会話がちぐはぐだったわ。
それはきっと私の世間知らずが原因。
私は自分の世界では全てを知っている存在と呼ばれているのよ。
でも、人と接することは全く無かったの。
人の細かな感情なんて、大量の知識からすれば、本当に小さなもの。
だから知識という枠組みの外。
だからね、例えば、彼女が口にするファン、というものがよくわからなかった。
それでファンのことを聞いてみたわ。
そうしたら彼女は言った、音楽に惹かれたらもうファンなのだと。
それで、喜ばせようと思って、私は最初からファンだったのねと言ったのに、
返ってきたのは寂しそうな反応だったわ。
うまくいかないわね。
話の流れで苦手なものを聞かれたわ。
私は特に苦手なものはないの。知らないだけかもしれないけれど
知らないものを苦手と思うことはないでしょう。
だから考えた末、弟を挙げたわ。
あの子は、私を憎んでいるから。
それだけのことを私はしたから。だから仕方がないことなの。
けれど、彼女は私が弟のことを好きだということを見抜いてきた。
そして想い続ければ気持ちは通じると言った、いえ、言ってくれたの。
不思議な子。
なんだか本当にそんな気がしてしまったのだから。
私の知らないタイプなのか、そう考えたわ。
でも違った。
いたのよ、昔私が住んでいたところに。
真っ直ぐで、なにに対しても真剣で。疑うことを知らない人。
あの子が親しくしていた、司のひとり。
でも私が接したことは無かったわ。
私たちはただの門番。特別なことが無い限り、他の司と話すことは無かったの。
だからあの子が他の司と親しくしていたことで
“あの事件”を“私が起こした”というあの子の解釈は間違ってはいない。
私はただ、あの子を独占したかっただけ。
ただ、それだけ。
-------------
「あ、フェイテルサマがなんか書いてる! めずらしー!」
シャルが言うと、フェイテルはさっさと紙を畳み、隠した。
「なにかななにかな? ねーねー、なに書いていたの? 教えてよー!」
けたたましくフェイテルの横でシャルは声を上げる。
途中で執筆を邪魔されたのだが、フェイテルは嫌な顔をせず、
いつもの笑顔で彼に語りかける。
「日記よ」
するとシャルの目が真ん丸になった。
「日記! それは見ちゃいけないね! でもびっくり! フェイテルサマも
日記書いてたんだ!」
そう言ってくるくる踊る。それも日常の光景。
けれど、次に起きたことは日常の事ではなかった。
「シャルも日記を書いているの?」
フェイテルから、話題が投げられた。
ぴたっ。
シャルの回転が止まる。
そして、彼はゆっくりとフェイテルのほうを向いた。
「ふぇ、フェイテルサマからボクに質問があったよ…明日はなに? 杵が降るの?
臼が降るの?」
以前も同じようなことを言っていた気がする。
しかしその後はいつもどおり。
シャルが妙な反応をしたところで、フェイテルは動じることなく、穏やかな微笑みを
浮かべているのだ。
「うーん。えっと、ねぇ…」
日記を書いているか。
はい、いいえのどちらかしか答えはないのに、シャルは口ごもった。
それだけ動揺したのだ。
「さあ、エリアス。今日からお願いしますよ。私は2軍落ちですから。
シクシクシク…」
「あまり悲しそうではないな」
砂浜に立つ、二つの影。
小さなほうの影――カルニアが泣いた声で言うも、大きなほうの影であるエリアスは
淡々と返してきた。
「悲しいですよ! 働かない、それすなわち、魔力がいただけないって
ことなんですよ!」
カルニアが自然に涙をこぼして訴えかけると、エリアスは驚いたのか
気圧されたのか、身を引いた。
「そ、そうか…」
そう言いながら彼は鞘に収まった剣を大事そうに抱く。
「わかった。この剣で…がんばる…」
それを見たカルニアは体の前で手を合わせると、
「はい♪ がんばってくださいね~」
と、あっという間に笑顔になって言った。
その変わり様に、エリアスはつぶやく。
「やはり泣き真似だったのか」
「違いますっ!」
今度は手を力いっぱい下におろすと、頬を膨らませるカルニア。
「ううむ…」
それに対しどうしたものかと悩んでいるのか、エリアスは目を細め淡々と
相手を見る。
しばしの沈黙。
「と、とにかく」
その口火を切ったのはなんとエリアスのほうだった。
「俺は精一杯戦う。お前も力を尽くせ」
「はーい。フェイテル様が倒れない程度に、私の出番がある程度に、
がんばってくださいね♪」
「無理難題を言う…」
カルニアのぶりっ子な笑顔に対しそうつぶやくと、エリアスは黒いマントを翻し、
カルニアの元を去っていく。
「あ。あーあ。まあいいですか。時間になれば、フェイテル様が
呼んでくださいますものね」
そう言って、カルニアも次元を切り裂くと、そこに飛び込んだ。
誰もいなくなった砂浜。
そこに、流れる、小さな、歌声…
海だけが、それを、聞いていた。
――悩ましい――
召喚を取ることにしました。
杖+風霊は潔く諦めます。
でも音楽が! 音楽が私を呼んでいる!
悩むなー。
ところで、プロフィール欄がついに爆発しました。
フェイテルの表情変化には触れられそうにありません。
というか、これ書いている地点でもまだ塗っていません。
コミュで発言もしましたが、プロフ絵は1年かかって変更になりそうだし。
今日のランキング☆
第29位 1754
継続は力なり。
召喚を取ることにしました。
杖+風霊は潔く諦めます。
でも音楽が! 音楽が私を呼んでいる!
悩むなー。
ところで、プロフィール欄がついに爆発しました。
フェイテルの表情変化には触れられそうにありません。
というか、これ書いている地点でもまだ塗っていません。
コミュで発言もしましたが、プロフ絵は1年かかって変更になりそうだし。
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