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定期更新型ネットゲーム「Ikki Fantasy」「Sicx Lives」「Flase Island」と「Seven Devils」、「The Golden Lore」の記録です。

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47日目:再会
「大変なことをさせているのは私たち。ロゼを責めないで」
固まっているロゼの後ろから声がした。
「おや」
コロナはくるりと声のほうを見る。ロゼは息を呑んだ。
「えっ。ガランさん…? 本当にガランさんなんですか?」
ガラン=グホン。
以前、ファミリアが語った女性である。

すぐさまロゼは彼女を他のメンバーの所に案内した。
ガランはロゼが所属するカシーア会のメンバーで、彼と同じくハイザー学園に潜入調査をしている、と自己紹介をする。
「どうやってこの世界に来たのです?」
ロゼが首を傾げれば、学年1位はそんなもんなの? と苦笑いし答える。
「あなたたちが開いてしまった門が開きっぱなしだからよ」
「なに…?」
ヴィテスはぽかんと声を出す。
「じゃあ、この世界で魔属を見るのは」
「その門を使っているんでしょうね。でも、カシーア会も打つ手無しってわけじゃないからね」
えへんと胸を張り、ポーチからトランプのようなものを取り出すガラン。
「それは?」
ロゼの問いを受け、ますます自慢げの笑みを浮かべた彼女だったが、
「伏せて!」
突然叫んだ。
一同の上を火の玉が多数通過していく。
「これは…アイツか!」
ヴィテスが臨戦態勢になったのと
「ボンバーだっつってんだろ! 名前で呼べよ、畏怖を込めてな!」
赤の長髪をなびかせた半獣の男、ボンバーが駆け込んできたのはほぼ同時だった。


「ちくしょう、なんでだよ。俺は捨て駒だってのか……ミーミルよぉ!」
憎らしげにこちらを睨むボンバーに向かって、とどめだと言わんばかりにヴィテスが弦を引く。
「当たってやるかよ」
息が切れているというのにその敵意は消える様子は無かった。
だが、それは唐突に終わりを迎える。
「終わりよ。あんたはカシーア会の支配下に置かれるの」
ガランの声と共に、辺りが白に包まれる。そしてそこに残ったのは1枚のカード。
「さっきのカードはこんなふうにあらゆるものを封印し、使役できるようにできるの。こうすれば彼らは脅威じゃない。むしろ、私たちの力にな――」
誇らしげなガランの言葉はそこで途切れた。タイミング的には彼女がカードを拾い上げたところだった。
「どうしたんだ…?」
不思議そうにヴィテスは問う。
ガランはじっとカードの柄を見つめたまま口をぱくぱくさせていたが、やがて、声を絞り出した。
「フリシーヌ、先輩……」
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