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定期更新型ネットゲーム「Ikki Fantasy」「Sicx Lives」「Flase Island」と「Seven Devils」、「The Golden Lore」の記録です。

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「もうそろそろ信用してくれた?」
唐突にファミリアが言った。
「いいかげん、情報を伝えないと、有用な情報だったのに無意味になっちゃう!」
「………」
それに冷めた視線を送るヴィテス。
「なっ、なんでだよ! ホントのコトでしょ?!
あの異世界の子がどこに行ったのかの情報を教えてあげるって言ったのに信じてくれないから、同行してるんだ。
早く戻らないとガラン様の怒りが燃え上がるんだよっ!!」
必死な悪魔の姿にヴィテスは首を振った。
「駄目だ」
「なんでさ?! 心配なんじゃないの?!」
理解できないよ、とぶーすか言うファミリアにヴィテスはぼそりと言う。
「ロゼが長い間気絶していたのは誰のせいだ?」
「……」
考える、もしくは思い出そうとするファミリア。
「えっと、ボンバーってのが襲ってきて、ガラン様の力を借りたけど押し負けて…」
「そう、お前のせい」
一瞬納得しかけた悪魔。が、すぐにヴィテスの顔に貼りついて抗議した。
「なんでやねん! 襲ってきたボンバーが悪い!」
「いや、挑発したお前のせいだろ」

すぐ近くで声が、した。
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ロゼがボンバーに倒されて10日以上が過ぎた。
ようやく回復に向かってきたようで、口元の笑みが戻っている。相変わらず、ぐるぐるメガネが邪魔で表情がすべて読めるわけではないのだが。

ロゼが倒れていた、ということは、すなわちヴィテスが行動するメンバーと話をつけていたわけだが、これがまた大変であった。
ヴィテスは根暗である。おまけに超能力のせいで人間不信になっている。
そんな人間が普通に会話ができるわけがないのである!

というわけで、長い長い10日間だったのだ。ヴィテスにとっても、同行者たちにとっても。

ロゼはロゼで、意識が戻ったらエンブリオが2体増えていて驚いた。
まずクアール。
猫である。ただの赤い猫である。
それなのに、ヴィテスがやたらと嫌っている。その刺々しさにロゼはちょっと引いた。
もう1体はメルウェル。
2本角を生やした少年である。
しかし、「私は本当は女なんだよ?」とか冗談なのかなんなのかわからないラインの発言が絶えない。ファミリアが「ズボン脱がせてみようか?」と聞いてみたら、浄化されかかったとかなんとか。

「平和だったんですね…」
ロゼがしみじみ言うと、そうだな、とヴィテスは答えるしかなかった。
10日間、ボンバーたちとの戦闘はなかったが、逆に言えばイヴスメルの情報が新しく入ったわけでもないのだ。
「どうしているだろうか、彼女は」
暗い顔でヴィテスは言う。最悪の事態が頭をよぎった。
「だいじょうぶですっ」
すると下から声がした。イヴのコピーだった。
「わたしが動いているから、マスターは無事ですっ!」
「……そうだな」
絞り出すようなイヴのコピーの声。無理をしているのは心が読めずともわかった。だからヴィテスは追及はせずに頷くだけに留めた。
ざわり。
ざわり。

胸騒ぎがする。
この不安はなんだろう。

いつからかはわからない。
ときどき、自分が自分で無いような感覚を味わうんだ。

怖い。
人の心が見えてしまうようになった、あのときのような。
そんな恐怖を、感じる。

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27日目、未継続
28日目、日記更新なし
30日目、日記更新なし
「久しぶりじゃねぇかよ、ウイング」
ボンバーが機嫌悪そうにウイングと呼んだ青年を見た。
「しかし、光の翼なんか背負って、マジでウイングの名に恥じない状態だな、オイ」
「それを言うなら、あなたこそ真っ赤になって、ボンバーって感じですよ?」
炎のような見た目のボンバーは目をすっと細める。
「ちっ、口の減らねぇ奴だぜ。任務を遂行してから行方不明になりやがって。こっちの苦労なんか、全然知りもしないんだろうな」
「あなたから苦労なんて言葉が出ること自体、驚きですよ」
さもおかしそうにウイングが言うと、ボンバーは彼に急接近し叫んだ。
「タインはな! 任務のせいで死にかかってるんだぞ!」
「…そういえば姿を見ませんね」
その場にいるのは、ウイング、ボンバー、そして唯一の女幹部、サウンディの3人だけである。
「お前が言うな。とりあえずミーミル様に報告を終わらせてこい、ウイング。
私はタインの様子を見てくる」
サウンディは言うと、さっさとその場から立ち去って行く。
「だ、そうですよ。では失礼しますね、ボンバー」
「ちっ」
一人残されたボンバーは、明らかに敵意のある目で二人が去って行った方向を見るのだった。
しばしの間、ロゼは気絶していた。
目を覚ましたロゼは、変な夢を見たと言った。
だが、その内容までは言おうとはしなかった――
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